リビングひろしま2013年3月30日号(電子新聞)広島で約20万部発行の地域生活情報紙
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「急性低音障害型感音難聴は、外耳と中耳の圧力のバランスが崩れたり、音の高低を感じる器官・蝸牛(かぎゅう)になんらかのトラブルが起こっていると考えられます」。メニエール病(回転性のめまいや吐き気などを起こす難病)に近い病態ですが、めまいを伴いません。 聞こえにくくなるのは、低い周波数(125〜500ヘルツ)の音。会話などの高い周波数(500〜40000ヘルツ)は問題なく、日常生活で困ることはほとんどありません。 片耳だけ発症するのも特徴。「はっきりと聞こえにくさが分からないため、生活上での不快感を感じない人が多いようです」 詰まった感じがする、聞こえ方が変―。「風邪気味だから」「花粉症で鼻がグズグズするせい」「トシかなあ」と見過ごさないで。それは、最近女性に増えている耳の病気・急性低音障害型感音難聴かもしれません。耳鼻咽喉科医の大屋耕子先生に、症状と早期発見について聞きました。 「自覚症状は、耳が詰まった感じや違和感。数分〜数時間で治れば問題ありませんが、一晩寝ても改善していないなら、急性低音障害型感音難聴の可能性があります」 多くは数日から数週間以内で治り、自然治癒することも。しかし、症状が繰り返しやすいのも特徴です。 「繰り返すうちに約2割がメニエール病に移行することが分かってきました」。メニエール病になると聴力が低下し、全く聞こえなくなることも。早期治療が大切です。 ストレスや睡眠不足、疲労などが発症の引き金の一つと考えられています。「聞こえの変化は、体からのSОSのサイン。聞こえの悪さが病気であるかもしれないことを知っておいてください」低い音が聞こえにくくなる30〜40代の女性に多い耳の病気 最近、「耳が詰まった感じがする」「いつもと聞こえ方が少し違う」と違和感を覚えて耳鼻咽喉科を受診する人が増えています。「さまざまな原因が考えられますが、その一つに、急性低音障害型感音難聴があります」 これは、最近芸能ニュースなどで聞く突発性難聴とは異なる病気。低音の聞こえが一時的に悪くなります。「急性低音障害型感音難聴は、ある瞬間に突発的にはっきりと聞こえにくくなるのではなく、聴力が落ちた自覚がなく進行します」 患者数は突発性難聴の約2倍で、女性に多くみられます。「原因や罹患率など詳しいことは調査段階ですが、発症するのは比較的若い30〜40代の女性が多く、20代の人も発症しています」「耳の詰まり」は急性低音障害型感音難聴かも“体の声”聞こえてる?大屋耕子先生おおや耳鼻咽喉科院長、日本耳鼻咽喉科学会認定専門医ライター/梶津利江 イラスト/鹿子木美片耳だけ、何となく変…発症しても気付きにくい治りやすいけど繰り返す約2割が「メニエール病」に1日以上続いていない?耳鼻咽喉科の受診、耳の健康ウソ・ホントなど続きは2面へvol.55★〝記事をさわろう〞電子新聞 ●春のレジャー&おでかけガイド…6・7面、プレミアムグルメ…10面女性を元気にする地域生活情報紙〒730-0017 広島市中区鉄砲町5-16サンケイビル4階http://www.livinghiroshima.com/発行/20万1620世帯に木・金曜日無料配布日本生活情報紙協会加盟紙 禁無断転載日本ABC協会加盟紙(新聞雑誌部数公査機構)☎082(511)7700 082(511)7705 h-living@hliving.jpリビングひろしま.com2013 3.30 1541号

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