リビングひろしま2013年6月8日号(電子新聞)広島で約20万部発行の地域生活情報紙
10/16

2013年6月8日(土)〈10〉News勉強室ミセスのvol.2日本の電力を取り巻く現状はどうなっているの? 蟹瀬誠一さんと考えました「このままでいいのでは」と思っていたけれど…エネルギー・電力問題は実際はどうなのでしょうか取材協力/電気事業連合会http://www.fepc.or.jp※2013年度は、2012年度推計に用いた燃料価格を、直近の為替動向を踏まえ為替レートを1ドル=100円に補正し、原子力の稼働を2012年度と同等として推計理想と現実。私たちみんなの課題として考えていかなくては追加燃料費が3・8兆円も!ほかの使い道もあるのでは?国際ジャーナリスト 蟹瀬誠一さん米AP通信社記者、仏AFP通信社記者、米「TIME」誌特派員を経て、91年にTBS「報道特集」キャスターに。文化放送「蟹瀬誠一、ネクスト」のパーソナリティーをはじめ、多くの番組でキャスター・レギュラーコメンテーターを務める。カンボジアに小学校を建設するボランティア活動や環境NPO理事としても活躍。2004年から明治大学文学部教授、2008年から同大学国際日本学部長に就任リスクはゼロにすべきと考えがちです。でも、残念なことにどんなことにもリスクは必ずある。ノーリスク・ハイリターンはありません。リスクは少ないほうがいいに決まっていますが、得られるメリットもしっかり把握したうえで判断・選択することが大切なのです。理想と現実のギャップをどう埋めるのか、私たちみんなの課題として考えなくては」 一方、「〝電力が足りなくなるかもしれない〞との不安があることや、燃料費のデメリットがここまで大きいことを初めて知りました。国や電力会社にも、もっと情報を提供してほしいです」と関さん、原田さん。 エネルギーと電力について、あなたもぜひ考えてみませんか。左から関美佳さん、原田潤子さん、蟹瀬誠一さん電気代などが分かる「エコワット」を抽選で20人にプレゼント! 家電製品の電気代などがひと目で分かる電力量表示器「エコワット」を抽選で20人にプレゼント。応募はハガキ、Webで。ハガキの場合は〒住所、氏名、電話番号、年齢、性別と、vol.1・2の記事を読んでの感想を書いて以下のあて先へ。締め切り:6月30日(日)必着ハガキ 〒102-8515(住所不要) サンケイリビング新聞社 企画開発部 「News勉強室」事務局Web http://r.living.jp/mrs/0615denki/※応募者の個人情報は商品の発送のみに使用※当選発表は商品の発送をもって代えますいずれは廃止してほしいけれど…原田潤子さんいずれ原子力発電は廃止してほしいと思いますが、そのためにも経済的・環境的によいエネルギー対策を見つけることが大切なんですね人任せではなく私たちも考えなくては関美佳さん「電気はあるのが当たり前」ではないので、国や電力会社任せではなく、どうしたらいいか?をきちんと考えていきたいです 「エネルギーをどういう形でまかなうのか、その方針は国によってさまざま。ドイツのように脱原発を宣言している国もあれば、カナダのように〝地球温暖化防止のために原子力発電を〞という国もあります」と蟹瀬さん。「日本の場合、火力に頼るのはコストの問題があります。また、再生可能エネルギーですべてまかなえるのなら、それに越したことはないけれど、現状はまだまだ。では、どうするのか。さまざまな発電方法のよさを生かした、日本にとってのベストミックスを目指す必要があると思います」 また、蟹瀬さんは「原子力発電については、まずは除染作業など被災地の復興やみなさんの生活の安定というものが第一に必要」と指摘。東日本大震災と、それに伴う福島第一原子力発電所の事故もあり、安全性は最重要課題です。 原子力規制委員会は、福島第一の事故を受けて、より厳しい新たな規制基準を7月にも定め、原子力発電所の安全確認を行う予定ですが、「エネルギー問題では、リスクと利便性に加えて、経済効率や道義的な部分、豊かさをどう子孫に残すのかなど、さまざまな要因が絡み合っているから難しい」と蟹瀬さん。「日本人は、原子力停止に伴う燃料コスト増(2010年度比)出典:総合資源エネルギー調査会総合部会資料(平成25年4月/資源エネルギー庁)【7月施行時点で義務化される対策】◆巨大な津波にも耐える防潮堤◆ケーブルの難燃化などの火災対策◆活断層の調査◆放射性物質を低減させるフィルタ 付きベントの設置(沸騰水型)【5年間の猶予期間がある対策】◆テロに備えた「緊急時制御室」など の設置◆放射性物質を低減させるフィルタ 付きベントの設置(加圧水型) など原子力発電所の新規制基準(案)(主な安全対策) この夏は政府からの大幅な節電目標も設定されていないことから「このままで大丈夫と思っていました」と原田さん。それに対し、蟹瀬さんは「今は火力がフル稼働で頑張っていますが、この状態をいつまでも続けるのは難しいことがわかりましたね」と。 さらに「電気代が今の2倍になったら、どうしますか?」との問いに、読者2人は「それは困ります」と即答。「でも、火力が多くなればなるほどコストは増えるんです」と蟹瀬さんは言います。 燃料費を見ると、原子力では1円/kWhなのに対し、見学した横須賀火力発電所で使われている石油は16円/kWh。年間の燃料費は、東日本大震災前の2010年が3・6兆円だったのに比べると、2012年は約2倍に増加。この状況が続けば、2013年度はさらに増えて、震災前よりプラス3・8兆円にもなる、との国の試算もあります(左の表参照)。 「その結果が電気料金の値上げという形で現れてくるわけです」と蟹瀬さん。「円安もあって、今や日本の貿易赤字は過去最大です。燃料費をムダに海外に流出させることは、日本の経済にとっても、私たちの生活にとっても、何らメリットはありません」と言います。 「プラス3・8兆円を今後も支出し続けるのか。ほかにも使い道があるのでは? そのお金を被災地の復興や、日本近海の資源の開発に使うという方法もあるはず。日本の将来のためにどう使うのか、真剣に考えなくては、と思います」 今や電力の約9割を火力発電に頼っている日本。エネルギー問題に関心の深い国際ジャーナリストの蟹瀬誠一さんとともに実際に火力発電所を見学した読者の関さん、原田さんは、運転開始から年数が経過し停止させていた発電所もフル稼働している現状や、「足りていると思っていたが、実は厳しい状態」の電力事情を再認識しました。“日本の電力事情を考える”企画の2回目は、現在のエネルギー・電力に関する問題や影響、原子力発電について確認。今考えなくてはいけないことについて、蟹瀬さんに話を聞きました。 【カツオの揚げだし】・カツオ…4切 (下味/酒、塩…適宜)・かたくり粉…少々 ・ナス…1本・グリーンアスパラ…4本 ・揚げ油…適宜 ・大根おろし…1カップ ・青ネギ(小口切り)…1本分 ・ショウガすりおろし…少々・めんつゆ(ストレート)…2カップ【カツオのすり流し汁】・カツオの身…60g前後・みそ…30~40g ・しょうゆ…少々・昆布だし…4カップ (水に昆布を1時間以上漬けたもの)・塩ワカメ…20g ・ミツバ…1/2束献立例/カツオのすり流し汁、フキご飯、さらしタマネギの三杯酢材料(4人分)【下ごしらえ】❶カツオはそぎ切りにして、下味をふっておく。❷ナスは縦半分、さらに横半分に切る。細い方の上2㎝を残して中央縦に庖丁を入れて切り、水にさらす。❸グリーンアスパラは根元を1㎝程度切り落とす。太い部分の薄皮をむき、半分に切る。【作り方】❶下ごしらえ②、③を中温(170~180℃)の油で素揚げにする。❷カツオの水気をふき、かたくり粉をまぶして、中温で揚げる。❸器に①、②を盛り付け、Ⓐを載せる。❹温めためんつゆをかける。【カツオのすり流し汁】❶カツオの骨に残った身や血合いなどをスプーンでこそげ取る。❷塩ワカメは塩を洗い流し、一口大に切る。❸ミツバをざく切りにする。❹①とみそをフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまで回す。❺鍋に④を入れて、昆布だしを少しずつ入れながら溶きのばす。❻火を付け、強火でかき混ぜながら温める。色が変わってきたらワカメを入れる。❼沸騰したら、しょうゆで味を整え、③を入れる。カツオの揚げだし カツオは春に北上し、秋に三陸沖でUターンする回遊魚。初夏の“初ガツオ”はあっさりした味わいで、秋の“戻りガツオ”は脂が乗っています。タタキが定番のカツオを今回は揚げだしに。レバーに匹敵する栄養を含む血合いも、有効に使いたいものです。《管理栄養士・沖野惠子さん》1人分/230㎉塩分2.0gⒶ 広島リビング新聞社では、6月25日(火)午前10時30分から、6回目の「自分発見セミナー」を開催します。あなた自身が気付いていない能力やスキル、人脈や環境などを講師のアドバイスに沿ってシートに書き出し、自分の価値の棚卸しをします。さらに、書き出した内容を自己紹介を兼ねて発表し合い、自分の魅力を鮮明にしていきます。 「自分に何ができるのか分からないという人も、絶対にゼロではありません。シートに書き出すことで、〝私ってすごいじゃん!〞と思えるはずですよ」と講師の岡崎美紀子さん(カエルカンパニー代表)。終了後、「行動をおこすきっかけとなった」など、前向きな声が聞かれました。 対象は、育児中でも社会と関わりたい女性や、コマギレ時間を有効に使って人の役に立つことがしたい女性など。事前に資料を送付するため、Eメールでの送受信が可能な人がおすすめです。参加費は500円。 申し込みは、広島リビング新聞社編集部へ直接お電話を。住所、氏名、年齢、電話番号をお聞かせください。6月10日(月)午前10時から受け付け開始。定員になり次第締め切ります。第6回「自分発見セミナー」開催自分の魅力を再発見しませんか6月25日(火)10:30~主催/広島リビング新聞社本紙2012年11月10日号の記事をセミナーで実践します■ セミナーの概要 ■日時/6月25日(火) 10:30~12:00場所/広島ビジネスラウンジ (東区若草町11-2)参加費/500円定員/12人程度(女性のみ)内容/自分発見の仕方、自分 発見シートの書き方、 自分の魅力を発表☎082(511)7720編集部へ6月10日(月)午前10時から電話受け付け開始広島駅前〒広島駅エールエール(福屋広島駅前店)新幹線口広島ビジネスラウンジグランアークテラス3階、マックスバリュの上記事は「リビングひろしまドットコム」の電子新聞・バックナンバーでご覧ください「自分のやりたいことが鮮明になった」と、毎回好評ですリノベーション言葉の意味をよく理解している8%http://www.livinghiroshima.comリビング新聞のウェブサイトで調査2013年5月2日から15日間、男女110人の回答リノベーションの意味を知っていますか02020404060608080100100まったく理解していない15%よく理解している8%まあまあ理解している。イメージできる36%言葉は聞いたことがあるが、具体的に知らない41%※リフォームとは、老朽化した建物を初期の性能に戻すことで、クロスの張り替えなどの小規模な工事を意味します。リノベーションとは、いったん建物を裸の状態にした上で、自分たちの理想の暮らしに合わせてデザインや間取りを自由に設定して作り直していきます。中古物件を全面改装して住むことを指す場合が多いようです 今の住まいで最も不満を感じる場所は「キッチン」で、全体の46%。性能では「インテリア・収納」に不満を感じる人が36%いました。そういった住まいの不満を解消するため、また中古住宅を購入する際にリフォームやリノベーションを行い、住まいをリフレッシュしますが、最近よく聞かれる「リノベーション」という言葉を「よく理解している」人は8%で、全員40代以下でした(右)。皆さんは今の住まいに満足されていますか。毎週アンケートを実施中。回答者に薄謝を進呈!

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です