リビングひろしま2013年10月26日号(電子新聞)広島で約20万部発行の地域生活情報紙
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〈13〉2013年10月26日(土)「放射線って身近なところにあるんだね」�����������������������9月7日、豊島区立千川中学校(東京都)で、「放射線とは何か」を学ぶ公開授業が行われました。これは、同校が定期的に行っている公開授業の一つ。放射線教育支援サイト「らでぃ」を運営する日本科学技術振興財団の講師から、実験などを通じて放射線の基礎を学びました。「霧箱」と呼ばれる道具を使って、目に見えない放射線を霧の筋(飛跡)として見てみたり、簡易放射線測定器で、石や肥料など、身近なものの放射線量を測定したり。普段の生活の中で接するいろいろなものから放射線が出ていることや、ものによって放射線の量が違うことを目で見て理解を深めました。授業の最後には、講師から、改めて東日本大震災の被災地や福島の現状についてのお話が。お店取材協力/(公財)日本科学技術振興財団 放射線教育支援サイト「らでぃ」 http://www.radi-edu.jp千川中学校の2・3年生30人が授業に参加しましたに並んでいる食品はきちんと検査されたものなのですが、農家や漁業、観光業に携わるたくさんの人が風評被害に悩まされている。そのためにも、きちんと放射能や放射線のことを知ってほしい、とのことでした。見学していた保護者からも「放射線について知らないことが多かったので勉強になった」「放射線をただこわがるだけでなく、何を、どこまでこわがればいいのかを学ぶことができてよかった」「今日参加していない子どもたちにも授業を受ける機会があれば」との声が聞かれました。霧箱実験。放射線の通ったあとが白い筋になり、放射線の存在を確認できます出典:2000年国連科学委員会報告、資源エネルギー庁「原子力2010」(公財)原子力安全研究協会「新版 生活環境放射線(国民線量の算定)」ほか■ 「放射線=よく分からなくてこわい」というイメージだったけど、実験によって、目に見える形でいろいろ教えてもらえてよかったです。(中2・女子)■ 放射線が自然界に普通に存在しているものなんだと初めて知りました。(中3・男子)■ 放射線は人の役に立つ利用法もあることが分かりました。(中3・男子)■ 危険だと思っていたので、絶対に関わりたくなかったけど、少しの量ならそれほど心配しなくてもいいということが分かりました。(中2・男子)授業に参加した生徒の声 広島大学病院では、9月20日に新しい診療棟がオープン。「高度な医療を必要とする患者さんに、より快適に受診いただけることを目指しました」とは、病院長の茶山一彰先生。そのために、今までは別々の診療棟だった医科と歯科を一つにし、院内の配置を分かりやすく工夫。診療室は患者さんのプライバシーに配慮しています。さらに手術室の増室や、先進医療機器の充実、近年需要が高まっている再生医療などを手掛ける「未来医療センター」や、「スポーツ医科学センター」も新設しました。 細分化・専門化する医療現場にあって、広島大学病院では、「全人医療」を以前から目指しています。「一つの臓器や病気の症状だけを診るのではなく、患者さんの生活環境も含め、一人の人間として診ようというものです。その姿勢こそが医師には大切なのです」 今後の広島大学病院についてうかがうと、「恵まれた環境が整ったからこそ、新しい治療の開発とその研究、そして高い志を持った医療人の育成を推し進めていきたいです」と力強く語ります。開業医と連携しながら、特定機能病院としての役割を果たしていくことに、ますます大きな期待が寄せられています。茶山 一彰 さん広島大学病院 病院長新しい診療棟の完成で先進医療と全人医療を推進【プロフィル】広島大学医学部医学科を卒業。虎の門病院内科医長、文部科学教官教授を務めたのち、平成23年4月から広島大学病院病院長、24年4月から広島大学理事・副学長(医療担当)を併任。昨年は、㈳日本肝臓学会第16回織田賞を受賞。消化器・代謝内科が専門棟の完成グリーンホスピタルをコンセプトに、屋上庭園に花壇や遊歩道を、また棟内には緑を連想させるアートが配置されています(ちゃやま かずあき)今回の悩み「おもちゃを買って」と暴れたらどうする?園長 清川里佳さん学校法人 博美学園 ひろみ幼稚園(佐伯区皆賀1-2-3) お店でよく見る光景ですね。ダダをこねる子どもを何とかしてこの場から離したい―、そんな経験ってありますよね。「なぜ、うちの子ばかり…」と悩まないでください。それが本来の子どもの姿なのです。子どもを変えるのではなく、大人の関わり方を変えてみてはいかがでしょう。 いきなり「今日は帰るよ」「この前買ったでしょ」と否定的な言葉を子どもに向けていませんか。お母さんの思いはグッと飲み込み「これ欲しいよね。カッコイイね」と子どもの思いに本気で同調してみましょう。「お母さんも一緒」「欲しい気持ちを分かってくれている」と感じれば、子どもは安心して落ち着きます。その後ゆっくり、今日は買えない理由を穏やかに話してみましょう。 すぐに「分かった。今日は帰る」と言わないかもしれませんが、落ち着いて丁寧に目を見て話してください。大声で抑圧しようとすると、子どもはますます大騒ぎします。ポイントは怖い顔ではなく、優しい笑顔と、大したことではないと思うこと。「また始まった!うちの子、今日も元気だな」と、笑って向き合えるといいですね。 幼稚園長に聞く! 子育てQ&A子育ての悩みを募集子育ての悩みと名前、住所(〒)、電話番号を書き、Eメール=h-living@hliving.jp へ応募を ※件名に「幼稚園長に聞く」と明記してください ※詳しくは「リビングひろしま.com」の応募・投稿のルールを参照A今回の回答者Vol.7「これ、いいね」と本気で同調 笑顔で落ち着いて対応を
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