リビングひろしま2016年4月30日号(電子新聞)広島で約20万部発行の地域生活情報紙
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2016年4月30日(土)〈14〉 余震が続く「熊本地震」ですが、避難生活が長期化することが心配されています。被災地の皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。今、全国どこで地震が発生してもおかしくない状況です。自分や家族の命を守るためには、事前の対策がポイントと言われています。あなたは、備えができていますか。家具の転倒が被害を拡大 皆さんは、電子レンジやテレビが飛んできて、ピアノが突進してくる状態が想像できますか。特に寝室で、洋ダンスや本棚、人形ケースの転倒は致命的です。また、玄関先に置いてある水槽や花瓶が転倒し、飛散したガラスと、こぼれた水が靴の中に入ったとしたら、その後の避難行動は、スムーズに行えるでしょうか。被害を予測して、前もって対策をしておくべきです【2】。 2003年に発生した宮城県北部地震で、初めて家具による被害が注目されました。家具の転倒・落下が原因で、けがをした人の割合が49.4%もありました【1】。地震後に火事が起こると聞くけど… 地震後のガス漏れが重なる事で、大災害につながる危険があります。また、地震の影響で電気の供給がストップした場合、数時間から数日に掛けて通電しますが、電気機器の上に燃えやすいものがあったり、電気コードのショートで火災が発生することがあります。阪神・淡路大震災では、この火災が全体の8割を占め、電気ストーブや白熱スタンド、オーブントースターなどが火元になりました。避難の際には、ブレーカーはもちろん、ガス栓も締めましょう。地震時にブレーカーが落ちるグッズも販売されています。家具の固定や配置の見直しで安全確保 大地震では、家具は倒れるものと考え、家具の固定や、倒れる向きを考えて配置しましょう。特に寝室や子ども部屋には家具を置かないように。耐震固定ベルトや滑り止めシートなど、さまざまな転倒・落下防止グッズが販売されています。正しいやり方で対策しましょう。●●❶●❺●❻●❷●❸●❹●❼●❽●❾●●●●●●●❶壁の中の硬いところや下地材のあるところに、L字金具などで固定する❷本が飛び出さないよう、ワンタッチのベルト式器具を設置する❸床側には、ストッパーをかませる❹ずれないように、粘着マットをかませる❺照明は、シーリングライトかダウンライト❻天井とポール式器具の間に、あて板などで強度を補強。ポールは短く❼連結金具で、上下の家具を連結❽さんを取り付けて棚の物がずり落ちないように❾ストラップ式の固定器具を設置し、粘着マットを敷く花瓶の下に粘着マットを敷くタンスと同様の補強冷蔵庫の後ろには、転倒防止ベルトを取り付ける口などがあるので、固定するガラス飛散防止フィルムを張る戸が開かないよう、とめ金を付ける 食器の下には滑り止めシートを敷く額縁は壁に固定する手すりなどには、物を置かないベッドの下には靴やスリッパを置いておく。寝室や子ども部屋に家具を置かない。置いても、家具がベッドの方へ倒れないように、設置の向きを考える家具の固定法などの詳しい情報検索内閣府 家具の固定【2】被害を最小限にとどめるためにしておくこと①食器棚にガラス飛散防止フィルムをはる②家具の転倒・移動防止のために固定する③ 家具の上に物を載せない。または固定して落ちないようにする④観音開きの家具には、かんぬきを付ける⑤玄関にガラス製のものを置かない⑥キャスターに滑り止めを付ける⑦ベッドの下に厚手のスリッパや靴を置くタンタタンタタタンタンタンスタンタンタタンタンタンタンタタンタンタンタンタタタンタンンタタタタタタタ新潟県中越沖地震(2007年7月16日)40.7%新潟県中越地震(2004年10月23日)41.2%宮城県北部地震(2003年7月26日)※東京消防庁/家具類の転倒・落下防止対策ハンドブックより49.4%01020304050【1】家具類の転倒・落下が原因のけが人の割合%井井天井井あて板ポール式器具地震は、事前の対策がポイント

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