リビングひろしま2016年5月28日号(電子新聞)広島で約20万部発行の地域生活情報紙
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〈7〉2016年5月28日(土)今年5月、最新の医療技術を導入した「ハンス心療内科クリニック」が開院」が院が開開が」ががががが院院」が開院院院院院が月5今5年年月月月月月月5年555年今今年5月今今今今5“薬を使わない”うつ病治療を知っていますか 「うつ病でクリニックや病院に通っているけど、なかなか思うように改善しない」「できれば薬に頼らず、治したい」。医療法人ハンスでは今年5月、中区銀山町に「ハンス心療内科クリニック」を開院。「薬を使わない診療をモットーに、最新の医療機器を使いながら治療します。皆さんの心に寄り添いながらサポートしたい」と話す長井敏弘院長。うつ病治療の取り組みについて話を聞いてきました。長井敏弘さん。医療法人ハンス理事長。元岡山大学医学部臨床教授。テレビ番組や、学校関係の講演会など幅広く活躍しています場所は中区銀山町4〜17、大同生命ビル1階。広電「銀山町電停」すぐのところにあります。完全予約制で、待合室などもプライバシーに配慮。中心部にあるので、買い物などで出掛ける予定があるときに合せて予約を入れたり、仕事の休み時間を利用して行くことができます。また、土曜も午後6時まで診察しているので、平日忙しい人も通いやすくなっています。医療法人ハンスハンス心療内科クリニッククククククククククククククク医療法人ハンスでは、「みなみストレスクリニック」「宮内総合クリニック」「みなみメンタルサポート」なども運営。長井院長は、長年「うつ」など心の病気の治療に携わっています。「うつ病は、薬で良くなる方もいらっしゃれば、なかなか薬が効かず、ずっと飲み続けている方もいらっしゃいます。また、認知行動療法が有効な方など、治療効果は人によって千差万別。長く診療してきましたが、その中で、〝薬を使わない治療があれば〞と望まれている方がいらっしゃることも分かってきました。そこで、〝薬を使わない診療〞をモットーにしたクリニックを開院しました」と長井院長は話します。薬物治療について「心の病気の中には、薬物治療で完治するものも多くありますが、それは症状が軽度または一時的症状の場合で、うつ病を筆頭に多くの病気は、治療が長期に及ぶケースがほとんどです。実際、難治性のうつ病で当院を受診された患者さんの薬をゼロにして、症状が出なくなるまで5年の年月を要しました。薬の力は偉大で、処方すると症状は軽減します。しかし、何カ月かすると症状が元に戻ることが多く、追加の薬を処方したり、量を増やすなどし、結果、増えた薬の依存や副作用を新たに患者さんに負わせることに。ドイツやフランスなどの国々では、森林浴(保険適用)や心理カウンセリングなど、薬物療法以外の治療法が中心になっています」と長井院長。TMS磁気刺激治療「医療先進国のアメリカでは、最新医療機器〝TMS磁気刺激治療〞が保険適用となり、うつ病で画期的な成果を上げています。元々は、脳梗塞で手足がまひした患者さんに対し、リハビリ目的で使われていました。日本でも多くの病院で使用されています。現在、日本の12の大学病院や医療センターで、この医療機器によるうつ病治療の治験が行われていますが、保険が適用されるのは数年先になりそうです」と、最新医療について語る長井院長。うつ病の完治に向けて積極的に取り組んでいます。「うつ症状が長期間続き、薬がなかなか効かない」「ストレスで落ち込み気味だが薬は使いたくない」など、下記の「うつの悩みQ&A」で挙げたような悩みがある人は、まずは一度、相談に行ってみませんか。中区銀山町電停のすぐ前土曜も午後6時まで診察薬を使わない診療がモットー磁気刺激治療や認知行動療法などで治療診療で使用する医療機器❶ 完全予約制のため、下記に電話またはFAXで予約を❷予約した日時に来院し、個室で各治療方法を簡単に説明❸ 検査し、皆さんに適した治療とカウンセリングを実施※全て保険適用外(全額自己負担)です※検査費8,900円、治療費4,000円~18,000円(全て税別)診察の流れ白を基調とした院内。ソファの配置などプライバシーに配慮しています症状改善に有効な「認知行動療法」がありますストレスで落ち込み気味だが薬は使いたくないQAパニック障害が薬でなかなかよくならないQ 認知行動療法はパニック障害、社会不安障害、強迫性障害など、不安や恐怖を主症状とする心の病気の改善に有効です。近年では、うつ病や適応障害、不登校、依存症など心理的苦痛や問題に対しても効果が期待できるとされ、欧米では積極的に取り入れられている治療法です。 まず、心理カウンセラーと一緒に「現実に目を向ける訓練」をして認知の修正を行います。次に「元気があれば何でもできる」(内から外)ではなく、「何かをすれば元気が出る」(外から内)という行動をすることにより、問題を解決します。また、達成可能な宿題を出し、患者さんに「こういうことをすればうまくいくんだ」という達成感を体験、これらを積み重ねて意欲を高めてもらう治療法です。うつの悩みQ&A③薬を使わない治療法がありますうつ症状が長期間続き、薬がなかなか効かないQA うつ病は〝心の病気〟ではなく、〝脳の病気〟だと言われています。脳の「背外側前頭前野」は意欲や興味に関わっており、不安や悲しみなどの感情をコントロールする「偏桃(へんとう)体」のバランスを整えます。過剰なストレスが加わると、「背外側前頭前野」の機能が低下し、「偏桃体」のバランスが崩れ、活動が不安定に。これが「うつ病」の病態です。 上の本文で紹介した「TMS磁気刺激治療」は、「背外側前頭前野」に磁気刺激を与え、意欲や思考力を正常に機能させ、「偏桃体」の活動を安定化させるのを目的としています。副作用がほとんどなく、薬を服用中でも治療に問題はありません。うつの悩みQ&A② 以前は医師が患者さんの話を聞いて判断していましたが、最近は、うつ病かどうかを血流で鑑別補助できるようになりました。使用するのは「光トポグラフィー」という検査機器で、ヘッドセットを装着し、簡単な問題を出します。答えを考えている間の血流を安全な近赤外線で測定し、そのときの血流の状態で、健常かどうかが調べられます。これに加え、自分で状態や症状について記入する「SDS(うつ性自己評価尺度)」検査も行います。 医師による診察・光トポグラフィー検査・問診という、これらの結果を総合的にみて、「健常」「うつ病」「双極性障害(躁うつ病)」「統合失調症」のどれに該当するのかを鑑別します。「光トポグラフィー検査」などで「健常」「うつ病」「双極性障害(躁うつ病)」「統合失調症」かどうかが調べられますうつ病かどうか心配なので検査したいAQ光トポグラフィー検査の報告書。検査結果を自分で見ることができます光トポグラフィー検査の様子うつの悩みQ&A①

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