子育て親育ち リビングひろしま(電子新聞)広島で約20万部発行の地域生活情報紙
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〈3〉子育て親育ち『vol.2』(「リビングひろしま」2011年4月16日号10面掲載)んな場面で一番イライラしますか。(長久)登園前、テレビに気を取られ、ご飯を食べない、着替えない、歯を磨かない…。そこで怒りがピークに達しますね。保育園から帰ってきてお菓子ばかりを食べて、夕飯を食べない時や、夫婦で会話をしている最中に割り込んでくる時も、イライラします。(中本)支度が遅くて、計画通りにいかないことにイライラ。ご飯を食べない、食べ物を落とす、昼寝が夕方までずれ込んで、昼夜逆転してしまい、夜が明ける頃にやっと眠り、私はほとんど不眠で、また朝食の準備…。(東家)ご飯を食べるのが遅いことにイライラ。子供は話そうとするが、私は「黙って食べなさい!」とその繰り返し。お風呂に、なかなか入らないことにもイライラします。(相原)皆さん、ほとんど共通ですね。リビング新聞のアンケート結果でも同じでした(左の囲み)。それは、子供以外にも原因があるのでは?(長久)夜は、価値観の違いから夫へのイライラが含まれ、休日はそれがピークに。また食玩のことで、夫の両親が原因となることもあります。(中本)計画していた通りにならなくて、自分にもイライラします。(長久)ご飯前に子供が眠ってしまうと、いろいろ計画が狂っちゃう。(東家)私も同じ。それって自分の都合なのかな?(相原)自分の思惑通りにいかないときって、イラつきますよね。そんなとき、夫に話しますか。それとも、「こうしてくれればいいのに!」と思っているだけ?(長久)私は伝えるけど、ケンカになってしまう。(中本)一人目二人目のときは、私にお任せだったけど、三人目辺りからは、見るに見かねて、洗濯物を干したり、取り込んだりしてくれるようになりました。「してくれるといいな」と伝えると、やってくれるように。最近のことですが…(笑)。(東家)夫に対して、期待することをやめました。子供を置いて出掛けるときは、何時に何をする、何時に何を食べさせるなど、細かなメモを残して出掛けています。(相原)二人目が生まれてから、子育てが少し楽になったという声がありますがどうですか。(中本)一人目のときは育児書を読みあさったものです。二人目では先が読めるようになったかも。(東家)ストレスは一人目のほうが多かったです。(長久)女の子は楽と聞いていましたが、そんなことはないですよ。(中本)知り合いも、女の子は大変だと言っていました。もう二人目はいらんと言っています(笑)。(相原)二人目の誕生によって、一人目が焼きもちを焼くなんてこともありますよね。(中本)授乳中に邪魔したり、できることをわざとできないと言ったり…。言葉で言っても分からないので、上の子の小さい頃の写真を見せて、「あなたもこうだったのよ」と諭すと割と分かってくれました。(東家)うちでは、ママの代わりに縫いぐるみを与えたのが、よかったです。(相原)叱り方では、どのようなことに気をつけていますか。(長久)気をつけているつもりでも大声で怒鳴ってしまいます。典型的な悪い叱り方と自分でも反省。体罰はダメって分かっていても、怒りがピークになるとつい…。2歳のときは、もうほとんどノイローゼでした。(東家)日によって言うことが違わないよう、また長女と次女で違わないように気をつけています。何度言っても聞かないときはパチンします。わがままがひどいときや危険なときは強く叱ります。(中本)うちも一緒で、こうでしょ、ああでしょって怒鳴ります。ちょっと落ち着いたら、諭すように話しますが、理解してもらえずに、また頭に血が上って怒鳴ってしまいます。2歳のときに、夕食のことで駄々をこねたときは、子供をマンションの外に出し、それでも怒りが収まらなくて、息子のお気に入りの変身ベルトを窓の外に放り投げたんです。その後、とても後悔しました。(東家)私も、大声は出しますね。「怒られているんだ」と、子供に分からせないとダメだと思っています。(相原)私も、叱っていることが子供に伝わってないのではないかと思ったことがあります。息子が大きくなったとき、こんなことを言いました。「お母さんの言っていることが正しいとは分かっていたけれど、当時は判断がつかなくて、どうしていいのか分からなくてイライラしてたんだ」と…。(相原)感情で怒らないようにするには、どうすればいい?(長久)毎日、後悔しまくり。子供の話をきちんと聞くことかな。(相原)自分のほうが悪かったなと思ったとき、皆さんは子供に謝ったことがありますか。(中本)兄弟で比較し過ぎたときや、言い過ぎたときなど。また子供が、もうちょっと頑張ろうという意欲や気持ちを押しつぶすような言い方をしてしまったときなど、すごく後悔して謝ります。(東家)うちも、子供とお風呂で反省会。なぜ怒ったのか説明します。子供に伝わらないパチンはしないようにしています。(相原)つい、子供を上目線で見てしまうので、素直に謝れないこともありますね。けれど謝れば、子供は素直に「いいよ」と言ってくれます。(東家)育児日記をつけるといいですよ。イライラしたことや腹が立ったことを書こうとすると「そんなにたいそうなことじゃなかったな」と思い知ることが多々あります。(相原)子供の笑顔それだけで、イライラがふっとんだり、かわいいしぐさで癒やされたり、そんなこともありますよね。(中本)長男が下の子供をよく見ていて、私をサポートしてくれるんです。「どうして分かるの?」と聞くと、お母さんがしているのを見ていたからと言いました。親が良いお手本にならなければいけないなと思いました。(相原)ママのイライラは子供にも伝わりますよね。ママがニコニコしたら子供もニコニコ。子供はよく見てますね。(東家)いつも優しいお母さんでなくてもいいのでは。お母さんだって人間だから、こんなときは怒るし、イライラするし、悲しいんだと、子供に話してもいいんじゃない。(相原)「私だけではないんだ」「そういうやり方もあったのか」など、同じ境遇で悩むお母さんたちの声を聞いて、自らを振り返り、自らの家庭に合わせて子育てを考えてもらえればと思います。本日は、ありがとうございました。第1回 「子育て親育ち」座談会 【乳幼児編】育児でイライラ、どうすればいい? 書店にはさまざまな育児書が並び、インターネットでも子育ての情報があふれています。「子育てに模範解答なし」と言われるように、Aさん家庭でうまくいった子育てが、必ずしもBさん家庭で通用するわけではありません。そこで、乳幼児を持つ3人のママたちと、進行役で先輩ママの相原清子さんが、「育児でイライラ、どうすればいい?」をテーマに話し合いました。その模様を紹介します。(撮影:絹川寛、イラスト:黒松晴美)2読者アンケートより叱り方で悩んでいる人たちの声●夜中の授乳に疲れ、寝不足のピークがくると爆発してしまう自分…。悪いと思っても夫や子供に当たってしまうのが悩みです(女性30歳)●子どもを叱る時、つい感情的になって怒鳴ったり、先に手が出てしまうことがあります。冷静になって考えてみると、そこまで怒るほどのことではなく、自分の都合で子供に当たってしまっているのだと気づき後悔します(女性36歳)●まだ1歳になりたての善悪の判断がつかない乳幼児をどこまで叱ってよいのか、悪いことをしたとどのように伝えるべきか悩みました(女性25歳)●イライラの感情を全て子供に出してしまいます。しつけというより八つ当たり? でも、一時のピークは過ぎました。人生で一番大変な時だったのかなって思います(女性31歳)●時間がなくて母親業が手抜きだらけで、指摘されるたびに傷つき、子育てがイヤになります。指摘されたくないから親同士の交流は遠慮しています(女性43歳)●物事の善し悪しの判断基準でなく、自分の感情で怒ってしまうことがあります。同じことをしても、怒るときと怒らないことがあり、一貫性がないと感じることがあります(女性32歳)●2歳になり、イヤイヤが始まりました。ダメなものはダメと言わなければいけませんが、子供はイヤイヤと泣き叫ぶばかりで、注意が伝わっているのかどうか分かりません(女性32歳)●叱るとき、たたくのも良くない気がしますし、言葉で諭すにはまだ理解するのが少し難しい気がするので、どういう方法がいいか悩みます(女性36歳)【調査概要】広島リビング新聞社グループウェブサイトで2月3日から15日間調査。有効回答者306人。うち女性が268人、男性38人リビング新聞で初の試みユーストリームで放送http://www.ustream.tv/recorded/13543889 このたびの座談会は、インターネット動画配信を行っているAUGMENT 8の全面的なバックアップの下、ユーストリームで同時放映。さらに視聴者からはツイッターで意見や感想を送ってもらい、放送中に寄せられた意見を基に話し合いを深めました。 リビング新聞にとっては初めての試み。今後も実施する予定で、開催日やアドレスは「リビングひろしま」の紙面でお知らせします。放送後も上のアドレスからご覧いただけますので、ぜひアクセスを。【耳寄り情報】広島県立生涯学習センターでは、〝親の力をまなびあう学習プログラム〟(全24回)を展開中。子育てについて、みんなで話し合う中で親自らが気づき、親としての役割や責任を自覚し、自信を持って子育てに取り組めることを目的としています。ファシリテーターとして養成された講師が、このプログラムを活用して出前講座を行います。乳幼児や小・中学生、高校生を持つ親が対象。詳しくはウェブでご覧ください。「広島県立生涯学習センター 家庭教育支援」で検索を。問い合わせは、☎082(248)8848中本文美さん(40歳)、長男(11歳)、長女(8歳)、次女(5歳)、三女(2歳)東家悠子さん(32歳)、長女(4歳)、次女(1歳)座談会を終えて食事や掃除など、あれもこれも完璧にこなす必要はないと、私は思っています。だって、お母さんが、いつも時間に追われてイライラしているよりも、心も体も充実して、ニコニコしていることが子供にとっては一番だと思います。そのために、どうすれば家事を楽にできるか、簡単にできるか、今やらなければいけない家事は何か、優先順位をつけて実行してみてください。家族や周りの人に頼んでみてもいいんじゃないですか。便利な道具があればそれを使いましょう。乳幼児の頃って一番かわいいし、この時期を大切にしてほしいです。(相原清子さん)先輩ママで進行役の相原清子さん(52歳)育児サークル「ぴよぴよの会」代表長男(23歳)、長女(21歳)▲こんな雰囲気の中で座談会を行いました AUGMENT 8のメンバー。左から赤木さん、石橋さん、川上さん。ツイッターで座談会の様子を発信したり、皆さんから意見を募ったりしました▲  長久八千代さん(40歳)、長女(4歳)

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