子育て親育ち リビングひろしま(電子新聞)広島で約20万部発行の地域生活情報紙
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子育て親育ち〈4〉『vol.3』(「リビングひろしま」2011年5月21日号12面掲載)相原前回は叱ることがテーマでしたが、ほめることと叱ること、どちらが多い?金子私は、ほめるのが50%、叱るのが50%と半々です。でもその〝叱る〞というのが難しくてついつい嫌みを言ってしまうんですよね。中本小言も含めたら叱るが80%で、ほめるのは20%ですかね。悪い母です(笑)。長久私はほめるが30%ぐらいで、叱ると怒るが70%かな。感情的に怒っていることが多く、日々反省しています。相原感情的に怒ってしまうと後悔するんですよね。私も、子どもが小さいころは、怒ることが多かったです。相原子どもの良いところを他人に話せますか。話せるとしたらそれはどんなこと?金子祖父母が近くにいるので、一緒に食事をしながら話します。中本やはり友達にはあまり言わないですね。自分や夫の母親に話す程度です。長久私も祖父母には話します。よほど親しい友達だったら話すかも。相原日本人は、良いところを他人に言わないところがありますよね。わが子がいる前で、その子のことをほめることができますか。金子私が子どもだったときのことと比べてほめます。中本つい兄弟で比較してほめてしまいます。長久うちは一人っ子なのでほめやすいかも。相原どんな時に子どもをほめますか。金子学校の課題や宿題を集中してやったときですね。私は、みんなに与えられている共通の財産は時間だと思っています。どれだけ有効に使うかということをいつも諭しているんです。順調にさっと終わったとき「得したじゃん」という感じでほめています。あとは家事を手伝ってくれたときですね。「助かったわ〜」「今日の料理はおいしいわ〜」って大げさに感謝しています。相原 大きく表現するって、とても大事なことですね。中本うちもお手伝いをしてくれたときは、「ありがとう」「助かるわ」って言います。今一番お手伝いをしてくれるのは5歳の子。昨日も台所に来て野菜を切ったり手伝ってくれたんですけど、指を切ってしまって。長久保育園で年少組の途中から「当番制度」っていうのができたらしくて、当番になった子は、自分たちが使った机を拭くらしいんですね。その流れで、家に帰ってきてからも「私、今日当番するから机拭くね」とか、お箸やお皿を並べたりするようになったときは、「さすが〜」ってほめています。最近はタオルを畳むことも自分の中で当番らしいんです。私が希望する畳み方ではないんですが、ある程度きれいにはやってくれているので、まあそれはそれでいいかなと。相原何回もやっていくうちに上手になっていくものだから、ほめてあげないとね。お子さんに家族の一員としてお手伝いをさせるとき、だいたいどの年齢からお手伝いをさせていましたか。金子3歳ぐらいだったと思います。中本下の子の世話をするのをお手伝いと考えると、2歳ぐらいかもしれないですね。料理を手伝うのであれば、4、5歳だと思います。相原お手伝いの内容にもよるでしょうが、0歳からでもお手伝いはできると思います。子どもに「これをゴミ箱に捨てて」って、お手伝いはそこから始まります。金子そうですね、それなら0歳からできるお手伝いですね。相原「ああ助かったわ、ありがとう」って言ってあげると、もうそこから家族の一員として手伝いができてくるもの。親というのは常に条件付きというか、良い成績を取ったらほめる、お手伝いをしてくれたらほめると、条件付きでほめていると思うんです。そういう条件つきじゃなくて、その子自身をほめてあげる、ありのままのその子をほめてあげる、それができるといいですよね。中本どうしても結果だけをほめてしまうんですよね。相原結果だけではなく、その過程も見てあげたいですね。相原ほめるときにあなたが心掛けていることはありますか。金子感動的に、満面の笑顔でほめています。相原生きていてくれること、生まれてきてくれたことに感謝。中本子どもの行為に感動したときなどはすごくほめています。長男が小学3年生までは、ほめられたら素直に喜んでいました。4年生のときは、すごく厳しい先生でしたが、時にはほめられることも。そのギャップがうれしかったみたいです。今は6年生で、「あの先生はお世辞を言ってる」とか勘ぐり始めるようになっています。年齢によって子どものとらえ方が変わってくるので、親もほめ方をちょっとずつ変えながら対応しないといけないですね。相原どうしても母親って、小さい子どもとして扱ってしまうもの。でも子どもの年齢に合わせて、接し方を変えなきゃいけないですね。長久さん、あなた流のほめ方はどう?長久これは叱るときも同じなんですが、できるだけ子どもの目線に立つこと。それと、子どもの発言って大人から見たら「えっ」と思うようなするどい視点の発言をするんですよね。池上彰さんじゃないですが「いい質問だねぇ」って言うと本人も気分がいいみたい。あとは保育園の先生のほめ方を参考にしたり、最近雑誌などで話題になっている〝ほめる技術〞っていう特集がありますよね。そういうのを読んで、取り入れています。相原「ほめすぎるのも問題では」とか、「ほめ過ぎると図に乗るのではないか」という声もあるようですが…。長久ほめ過ぎるということは、人を叱ることができないのではないかと、悪い意味でとらえていました。ところが、ある雑誌に、ほめることができないと、叱ることもできないって書いてあったんです。中本日本人はほめるより叱るケースが多いと思います。映画を見ていたら、外国人は「今日の君はチャーミングだね」と男性が女性ほめるシーンがよく出てきます。私たちは、もっとほめることを意識した方がいいのではないでしょうか。相原外国人のように、いいところはちゃんとほめ、悪いところもちゃんと指摘することができればいいですね。第2回 「子育て親育ち」座談会 【幼児~児童編】ほめて育てると言うけれど… 子育ては、叱るよりもほめて育てることが大切と言われます。ところが、ほめ方やそのタイミングで戸惑ったり、ほめ過ぎると図に乗るんじゃないかと心配したりと、お母さんたちの悩みは尽きません。そこで、4月27日に幼児や小学生を持つ3人のママと、進行役で先輩ママの相原清子さんが「ほめて育てると言うけれど…」をテーマに話し合いました。その模様を紹介します。(イラスト:黒松晴美)読者アンケートより子どもをほめるとき、あなたが心掛けていることは?● 「すごいね!」だけじゃなく、ほめる理由も一緒に話すようにしています。心が伝わるよう、分かりやすくを心掛けています(女性・34歳)● しっかり目を見て伝え、抱きしめます(女性・35歳)● 2人いるので、ひいきにならないようにほめます。1人のときを選んでむぎゅってしてやることもあります。素直に「ありがとう」とか「すごいね」と言ってあげるのもうれしいみたいです(女性・35歳)●当たり前のことでも「良くできたね」と言ってあげることを心掛けています(女性・36歳)●「大人っぽい」とか「かっこいい」とかの言葉がうれしいようです。子ども扱いしない言葉が心をつかみます。ほめるときはとことんほめて、「でも~」とか水をささないようにしています(女性・36歳)●ほめるとき、頭をなでたりほっぺたに触ったり、ギュッと抱きしめたり両手をにぎったりと、必ずボディータッチします(女性・36歳)●言葉だけではなくて、抱きしめたりして体ごとほめてあげます(女性・37歳)●普段よく怒るので、オーバーリアクションでほめまくります(女性・37歳)● 2人きりでいるときにほめます。ほめると息子もうれしくて甘えモードになるので、思いっきり甘えさせてあげられ、効果2倍です(女性・38歳)● 子どもが4人いるのですが、みんなまとめてほめるのではなく、一人一人の子どもの名前を呼び、ほめるようにしています。また、ほかの子と比べてほめるのではなく、その子なりに頑張ったことを具体的に言葉にしてほめるようにしています(女性・41歳)●すぐ調子に乗るのでめったにほめませんが、大好きだということは頻繁に言うようにしています(女性・41歳)●お母さんがうれしいよ、助かるよと、私の気持ちを伝えています(女性・43歳)●わざと人前でほめます。親ばかに見えるでしょうが、子どもの自信につながればと思っています。(女性・44歳)●思春期なので、下手にほめても反感を買います。アイドルグループの嵐をよいしょするとか、何か話題を作ってでも会話を持つことなど…(女性・50歳)● まず、「うれしかったよ」「助かったよ」「きれいになったね」などの気持ちを一番に言葉に出して伝えるように心掛けています(女性・52歳)●将来の成長に結びつくように言葉を選んでほめます(女性・56歳)【調査概要】広島リビング新聞社グループウェブサイトで4月16日から12日間調査。有効回答者134人。詳しくは「LICO 気になる数字」でウエブ検索を。「過去のアンケート結果」内にあります第3回「子育て親育ち」座談会、ユーストリームで同時放映子どもが学校へ行きたがらない、どうしよう…5月25日(水)14:30から開催、ワークシートに記入しながら視聴を 広島リビング新聞社では、「子育て親育ち」をテーマに、毎月先輩ママと現役ママが座談会を行っています。この時期、「わが子が学校へ行きたがらない」という親御さんの悩みが多いようです。そこで、「不登校」をテーマに5月25日(水)の午後2時30分から座談会を開催。中学生のいるお母さん2人と、進行役で先輩ママの中村由利江さん(写真左)とが、約1時間話し合います。 その模様は、リアルタイムにユーストリームでご覧いただけます。「LICO 子育て親育ち」でウエブ検索を。意見や感想は、ツイッターからハッシュタグ(#kosodade_mama)を付けて送信してください。ハッシュタグで検索すれば、他の視聴者の意見を見ることができ、座談会の中で取り上げることもあります。 また、話の内容をわが子に置き換えて考えていただけるよう、ワークシートを用意しました。座談会をお聞きいただきながら記入してください。このワークシートや過去の座談会の様子は、ウエブサイト「LICOひろしま」の子育て親育ちコーナーにあります。座談会を終えて今まで私たちは、ほめるより叱る方が多い育て方をしてきたわけですから、すぐに〝ほめて育てる〞ことは難しいと思います。とりあえず、ほめることを意識してみてはいかがでしょうか。そのためには、まずは自分をほめることから始めましょう。皆さんは、〝ほめ日記〞をご存じですか。手塚千砂子さんが書いた「ほめ日記〜子育てハッピートレーニング」の中に、このことが載っています。〝ほめ日記〞というと、「子どもをほめる練習のこと?」と勘違いされますが、あなた自身をほめることです。自分を好きにならないと、他人をほめることはできません。だから、まずは自分で自分をほめる練習をしましょう。寝る前に、今日1日を振り返って、自分の良かったことを思い出すだけでなく、ダメだった自分もほめてあげる…。そうするうちに、子どもや夫、友達など、いろいろな人をほめられるようになります。2週間で変わりますよ。今日の座談会は、〝ほめる〞というよりも〝認める〞という表現が適切だったかもしれませんね。わが子を認めることが、ほめることにつながります。(相原清子さん)叱ってばかり 7%叱ってばかり 7%叱ってばかり 7%分からない 2%叱るほうが多い40%叱るほうが多い40%叱るほうが多い40%どちらも同じくらい31%どちらも同じくらい31%どちらも同じくらい31%ほめることのほうが多い16%ほめることのほうが多い16%ほめることのほうが多い16%ほめることが断然多い 4%子どもに対し、ほめることと叱ることの割合は良いところばかり話す 7%良いところばかり話す 7%良いところばかり話す 7%悪いところも話すが良いところのほうが多い40%悪いところも話すが良いところのほうが多い40%悪いところも話すが良いところのほうが多い40%良いところも話すが悪いことのほうが多い38%良いところも話すが悪いことのほうが多い38%良いところも話すが悪いことのほうが多い38%悪いところばかり話す 4%悪いところばかり話す 4%悪いところばかり話す 4%分からない 11%子どもの良いところを他人に話しますかどんなときに子どもをほめますか1位2位3位4位5位手伝いをしてくれたとき約束を守ったとき勉強をしっかりしたときその他言われる前に自分から進んで行ったとき85人83人60人29人32人座談会進行役の相原清子さん(52歳)は、育児サークル「ぴよぴよの会」の代表を務め、長男(23歳)と長女(21歳)を育てた先輩ママです▲中村由利江さん(60歳)広島県教育委員会「食・遊・読」アドバイザー、府中町学校支援コーディネーターとして活躍。紙芝居「夢屋」のおっちゃんとして中国地方を巡業中▲左から、金子佳香さん(40歳/長女11歳、長男7歳)、相原清子さん(52歳/長男23歳、長女21歳)、長久八千代さん(40歳/長女4歳)、中本文美さん(40歳/長男11歳、長女9歳、次女5歳、三女2歳)。このたびの座談会は、バルコムユーストリームスタジオ(西区大芝1-19)の協力を得て、ユーストリームで同時放映。視聴者からはツイッターで意見や感想を送ってもらい、放映中にその意見を反映させました。見逃した方は、ウエブサイト「LICOひろしま」にあるバナーをクリックしてください。初回の座談会もご覧いただけますLICO 子育て親育ち検索

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